損益不透明×手数料割高!おつり投資の「トラノコ」をやめた理由

枯れそうな鉢植え ロボアド

2022年3月、それまで2年弱続けてきた「トラノコ」を解約しました。

解約は3年以上前になりますが、現在の仕様を調べたところ、私が当時不満を持っていた部分については2025年時点でも全く変わっていないようでした。

そこで改めて、トラノコの利用あるいは解約を検討している方の参考になればと思い、この記事を書きました。

トラノコとは?

トラノコは、少額から始められる投資アプリで(儲かるかどうかはともかく、少額で始めること自体は可能😅)、「おつり投資」が特徴です。運営元は、TORANOTEC投信投資顧問株式会社。

家計簿アプリの買い物データから「おつり」を算出し、月1回まとめて引き落とし、投資に回します。

ファンドは「小トラ」、「中トラ」、「大トラ」の3つの中から選択し、運用はおまかせ。

最低5円から投資でき、ポイント(nanaco、ドットマネー等)や歩数(Money Step)でも投資可能です。

私が「トラノコ」を解約した理由

ポイント投資がしやすいという一点で気に入っていた「トラノコ」でしたが… やめた理由をまとめておきます。

アプリ上で損益が分からない

「トラノコ」は損益が非常に分かりにくいサービスです。

運用残高は日々更新されるものの、その運用残高というのが自分が投資した金額に対してプラスなのかマイナスなのか、アプリ上には一切表示がありません。

前月・前週・前日比が見られるだけ。

3ヶ月に一度送られてくるPDF資料「ご投資状況のお知らせ」では損益を確認できますが、その資料の発行を待たなければ損益が分からないという仕様はあまりにも不親切だと感じました。

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さらに注意が必要な点として、「ご投資状況のお知らせ」に記載されている損益の計算には、アプリの月額利用料(390円)が含まれていません。

自分でこれまで掛かった手数料を差し引いて再計算しなければ、実際の損益は分からないことになります。

基本的に投資は誰でも利益を出したくてするものなので、「損益が分からない」というアプリの設計やレポートの出し方は、利用者にとってストレスでしかありません。

さらに、このようなフィードバックは多数寄せられているはずなのに、改善される気配もありません。

「おつり投資」サービス自体への疑問

「トラノコ」をはじめとした「おつり投資」とは、クレジットカードや家計簿アプリから取得したデータを利用して積み立て投資をしていくものです。

当初は「おつり」という言葉の響きから、何となく少額からコツコツと続けられそうなイメージを抱いて始めました。

しかし始めてみると、実はおつりで投資するわけでも何でもないことに気づくのです。

これらのサービスでは、クレジットカードや家計簿アプリから算出された金額を「おつり」に見立て、アプリ内にその数字が積み立てられていきます。

そして毎月1回、その合計額をユーザーの銀行口座から引き落とし、投資に回す流れになっています。

でも、これって…

毎月の投資額を決めるために「おつり」の数字を利用しているだけなんですよね。

「おつり」を積み立てると言っても、日々アプリ内に積み立てられていくのは単なる数字であり、お金ではありません。

家計簿アプリの登録やクレジットカード明細の更新があるたびに、口座から「おつり」に見立てた金額が引き落とされるというなら分かります。

その都度決済が行われ、半ば強制的に投資ができるというなら利用するメリットはあると思います(引き落としの手数料が高額になり過ぎるため、不可能なのは分かりますが)。

でもこうした「おつり投資」サービスでは、毎月1回、その月の「おつり」の合計額が一度に引き落とされるしくみです。でもこれなら、毎月1万円なら1万円と額を決めて定額を積み立てるほうが手間が少なくて良い気がしませんか?😅

果たして、「おつり」の数字を利用する意味とは・・・?

「トラノコ」に限らず、「おつり投資」というしくみ自体に違和感を感じます。

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「トラノコ」は少額運用に向かない

「トラノコ」では、月額390円の利用料が掛かります。

その他にも、間接的にファンドから控除される費用が発生される旨、Q&Aに書かれています。

(最初の3ヶ月は手数料無料です。また「トラノコ学割」により、22歳以下の学生であれば月額利用料が無料となります。)

手数料については一概に「高い」とも言えないらしく、トラノコの公式HPを読んでいくと、45万円以上を運用するのであれば他社サービスよりも手数料が割安になる、と書かれています。

さらに運用残高が131万円を超えると、運用コストは他社平均の1/2以下になるとのこと。

公式HPには、

長期的な資産形成では、運用残高に応じたコスト比率を低く抑えることが重要。トラノコでは、月額390円の固定サービス利用料と、極めて低い水準の年率0.33%の運用報酬という料金体系を採用しています。

とあるものの…

裏を返せば運用額が45万円を超えるまでは手数料が割高となり、いわゆる「手数料負け」しやすい状態が続くことになります。

「トラノコ」は「おつり投資」サービスであるにもかかわらず、高額運用が前提なのです。

「45万円が高額なのか?」という議論は残るものの、少なくともおつりで少額から投資をしていこうと考える層にとって、45万円は高額でしょう…😭

私自身も少額からチマチマと投資を楽しみたかった一人であり、「おつりで投資」という言葉の気軽さと実際の手数料体系が嚙み合っていないことに疑問を感じ、やめることにしました。

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しかも!私が利用していた頃は、この分岐点は「45万円」じゃなく、「39万円」と書かれていましたしね… 上がってるじゃん!

当時は月額利用料300円だったのが、390円に上がってますし🔥

まとめ

やはり私にとって致命的だったのは、アプリ上で損益が分からないという不便さでした。

iOSやAndroidアプリのレビューにも、損益が分からないことに対する不満の声は以前から多数寄せられていました。2022年当時も、2025年現在も。

にもかかわらず、一向に改善されない点にも不満と不信感を感じます。

ポイント投資機能の使い勝手としてはナンバーワンだったので、残念ではありますが。

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